2012年7月27日金曜日

tiltrotor もっとオスプレイのことを勉強しよう・・・



 tiltは「傾ける」という動詞で、rotorはローターエンジン。tiltrotorはローターエンジンを傾けて角度を変えることで、垂直上昇したり水平飛行できるタイプの航空機。
 For vertical flight, the rotors are angled so the plane of rotation is horizontal, lifting the way a helicopter rotor does. As the aircraft gains speed, the rotors are progressively tilted forward, with the plane of rotation eventually becoming vertical.(垂直飛行の場合、ローターは真っ直ぐになり、回転面は水平で、ヘリコプターのエンジンのように機体を持ち上げる。航空機のスピードが出てくると、ローターは前方に傾いていき、最後に回転面が垂直になる)という仕組みだ。
 tiltrotorは離着陸時のスペースが小さくてすむので機動性が高いのが特徴。1930年代から開発が進められてきたが、垂直上昇し、空中静止状態(hovering)から水平飛行に移る際の姿勢制御が難しいのが最大の課題となってきた。
 在日米軍が日本に配備を計画しているBell Boeing V-22 Osprey(osprey=fish hawk、ミサゴ)もtiltrotor aircraftである。1981年から米国防総省の垂直離着陸(JVX) 航空機のプログラムとして実験が始まり、1983年にBell HelicopterとBoeing Helicoptersが開発計画に契約。1989年に1号機が就航した。だが、ここでも機体の姿勢制御に関する問題で事故が多発し、設計変更が行われた。
 V-22は、海兵隊が2007年から、米空軍が2009年から実戦配備し、これまでイラク、アフガニスタン、リビアで使用されてきた。
 海兵隊は、V-22 の事故に関して、”The fact is, that since the Osprey was redesigned, the Marine Corps has not had a crash similar to the ones it experienced over a decade ago in which we lost pilots and crew,” the statement continues. “The MV-22 is now saving lives, not taking them.”(「オスプレーはデザイン変更されて以来、過去10年間に機長や乗組員を失ったような種類の墜落事故は経験していない」と声明を発表。「MV-22は今や人命を救うもので、人命を取りあげるものではない」)
 ただし、操縦ミスによるとみられる事故は最近も起こっている、と指摘しておきたい。
 ところで、米軍はなぜV-22 Ospreyの配備にこれほど力を入れているか?
 AINONLINE(7月9日付)は、“Bell Pushes On With V-22 Tiltrotor Sales Drive”(ベルヘリコプター社はV-22ティルトローターの販売に拍車)との記事で、Bell is seeking for international customers for the Bell Boeing V-22 Osprey tiltrotor.(ベルは、オスプレイの海外顧客の開拓を進めている)と述べている。詳細はそこに譲るが、tiltrotorは将来、民間航空機として販売することが計画されており、海外の米軍基地への配備や他国の軍隊への売り込みは、その前哨戦であると考えられる。
  とすれば、なおのこと安全性にはもっと念には念を入れないと、民間航空会社に売り込むのはとてもじゃないが難しいだろう。