2012年7月10日火曜日

e-mail addict 気になって仕方がない・・・


Illustrated by Kazuhiro Kawakita


e-mailは「電子メール」で、addictは「中毒患者」または「常用者」だから、e-mail addictは、電子メールに病みつきになった常用者のこと。カタカナ読みは「イーメイル・アディクト」。to be addicted to ~で「中毒になる」と動詞形でも使う。「中毒」という名詞はaddiction。「電子メール中毒」はe-mail addictionである。
e-mail addictは、今やわれわれの周りにも心当たりが多いが、米国ではe-mailが盛んになり始めた1990年代前半から登場。これが、addictionの一種だと認識されるようになったのは21世紀に入ってからだ。〝重症〟になると、5分置きにe-mail inbox(受信箱)をチェックしないと気がすまない。パソコンにしがみ付いていないときは、PDA(携帯情報端末、注:今はスマートフォン)を持ち歩き、電車の中はもちろん、トイレでもメールを読む。2、3日メールを見ないと、「世界とのつながりを失いそうで、不安でたまらなくなる」という。インターネットに関する行動心理学の専門家、デイブ・グリーンフィールド博士は、電子メールユーザーの6%がe-mail junkies(電子メール中毒者)だと指摘する。
ところで、タイム誌(2007年7月23日号)は“How We Get Addicted”(いかにして中毒に陥るか)の特集記事で、米国人の陥っている〝中毒症状〟の数々について解説した。米国で一番問題になっているのが、alcoholism(アルコール中毒)とdrug abuse(薬物乱用)だ。アル中患者は1870万人で人口の7.7%に上り、約200万人が“Alcoholics Anonymous”(匿名のアル中患者救済協会)で〝禁酒〟のリハビリに取り組んでいる。麻薬などの薬物依存症患者は360万人と推定され、若者への拡大が社会問題化。U.S. National Institute on Drug Abuse(NIDA=国立薬物乱用研究所)のノラ・ボルコー博士は「誰もが、アルコールや薬物を常用すれば、中毒になる。脳の機能が慣らされてしまうからだ」と語る。
このほかに、タバコやカフェインも中毒性が指摘されるが、さらにギャンブルやショッピング、セックスなどの行動も問題となっている。〝セックス中毒〟に苦しむアメリカ人は1600万人に達し、その3分の1は女性で、全体の60%は子供のころに性的虐待を受けた経験を持つという。そして、最近急増しているのが、電子メール中毒をはじめとするinternet addiction(インターネット中毒)。どんな行動でも度が過ぎるほどやると、中毒症状が生まれるという。われわれの脳が、「それはいいことだから、もっとやれ」というように反応するらしい。
心理学者のカール・ユングいわく、“Every form of addiction is bad, no matter whether the narcotic be alcohol or morphine or idealism.”(どんな形であれ、中毒はよくない。それがアルコールだろうが、モルヒネだろうが、理想主義だろうが)。何ごともほどほどに。The Sankei Shimbun(August 19 2007) 「グローバル・English」はこちらへ