2011年11月1日火曜日

Shame on you


Illustrated by Kazuhiro Kawakita

 shameは「恥」だが、原義は“feeling of guilt or disgrace”(罪や不名誉の感情)。Shame on youは、文字通りでは「恥はあなたの側にある」。つまり「恥ずべき非はあなたにある」という意味の慣用表現。日本語では「恥を知れ」。カタカナ読みは「シェイム・オン・ユー」。
 トヨタ自動車の大量リコール問題をめぐり、2010年2月23日に開かれた米下院エネルギー・商業委員会の公聴会で、トヨタ車が急加速して恐怖の体験をしたという女性が証言。その中で“Shame on you Toyota for being so greedy, and shame on you NHTSA for not doing your job.”(強欲なトヨタよ、恥を知れ。職務を果たさないNHTSAよ、恥を知れ)と涙ながらに訴えた。NHTSAはNational Highway Traffic Safety Administration(米道路交通安全局)の略。女性は、トヨタ側やNHTSAに苦情を持ち込んだが相手にされず、その怒りを公聴会でぶちまけたわけだ。(注:後にトヨタ車に問題がなかったことが判明!)
 実は、ちょうど2年前の2008年2月23日、米大統領選挙の予備選の最中、オバマ氏とデッドヒートを繰り広げ、劣勢が伝えられつつあったヒラリー・クリントン氏が、“Shame on you, Barack Obama.”(恥を知れ、バラック・オバマ)と発言したのが、メディアに大きく取り上げられた。オバマ氏が選挙パンフレットで彼女の掲げる医療保険改革案を中傷した、と批判したのだ。もっとも、オバマ氏に面と向かって言ったのではなく、取り巻きの記者団に言ったところがミソ。オバマ氏は彼女の発言に戸惑い、パンフレットは何週間も前のものだと釈明した上で、“He suggested there was something ‘tactical’ about her attacks now.”(今になって彼女が攻撃してくるのは何か意図するところがあるのでは、とほのめかした)。(注:ヒラリー・クリントンはオバマ政権の国務長官だって!)
 この表現は一般的に、親がいたずらをした子供を叱るような場合に使う。人前で声を荒げてこうした言葉を使うのはパフォーマンス臭く、ちょっとどうかしている、といった印象を与える。
さて、shameに関する形容詞にshameful(恥ずべき)とshameless(恥知らずな)がある。shamefulは“full of shame”、shamelessは“without shame”で正反対の意味になるが、同じような文脈で使われるので、アメリカ人でも使い方が分からない人が多く、新聞やインターネットの投書欄には質問が後を絶たないようだ。
 これらの用法について、ニューヨーク・タイムズの“On Language”(言葉について)のコラムニストだったウイリアム・サファイアは、shamefulはdisgraceful(不名誉な)で「行為」を形容し、shamelessはbrazen(厚顔無恥な)の意味で、通常は「人」を形容する、と述べている。そこで、2つの言葉の用法の違いを覚えておくための例文を挙げておこう。“A shameless woman makes no apologies for her shameful behavior.”(恥知らずな女は、恥ずべき行いをしても謝らない)The Sankei Shimbun (March 15 2010)