2011年11月20日日曜日

mountain of debt


Illustrated by Kazuhiro Kawakita

mountainは「山」で、debtは「債務」「負債」「借金」。mountain of debtは文字通り「借金の山」。カタカナ読みは「マウンテン・オブ・デット」。
バブル経済崩壊の尻拭いは政府の役割で、大盤振る舞いの景気対策のつけは、結局のところbudget deficit(財政赤字)という名の借金として残される。その額が小さいうちは問題にならないが、“Mountain of Debt: Rising Debt May Be Next Crisis”(借金の山、増え続ける負債が新たな危機になるかもしれない)とAP通信(7月3日付)は報じている。
アメリカの場合、“The debt soared with the wars in Iraq and Afghanistan and economic stimulus spending under President George W. Bush and now Obama.”(ブッシュ前大統領と今のオバマ大統領の下で、イラク・アフガニスタン戦争と景気対策の支出のため負債は急増した)。1989年に2兆7000億㌦だった連邦政府の債務残高は、2008年には10兆㌦を超えた。
ところが、AP通信の続報(2009年8月13日付)によると、“The annual deficit was already heading above $1 trillion when Obama took office.”(オバマが大統領に就任したとき、すでに年間財政赤字は1兆㌦を超えようとしていた)のが、現実となり、債務残高は今や11兆8000億㌦に。
(注:During the presidency of George W. Bush, the gross public debt increased from $5.7 trillion in January 2001 to $10.7 trillion by December 2008. Under President Barack Obama, the debt increased from $10.7 trillion in 2008 to $14.2 trillion by February 2011.)
オバマ政権は「財政健全化のために医療保険制度改革が重要」と訴えているが、保守派は、その改革が財政赤字をさらに拡大させると、反発を強めた。
しかも、公的年金制度にあたるSocial Security(社会保障制度)が、危機的状況を迎えつつあるという。戦後のベビー・ブーマー世代の大量定年退職が始まり、old-age benefits(老齢給付金)と若い世代のcontributions(負担金)のギャップが問題になり始めているのだ。制度を破たんさせないためには、結局、政府が負担を肩代わりすることになるが、それもまたmountain of debtとなってのしかかることになる。
ワシントン・ポスト(2009年3月29日付)は、“Hiding a Mountain of Debt”(借金の山隠し)の記事で、ブッシュ前政権もそうだが、オバマ政権に対しても“the absence of any serious strategy for paying it all back”(借金をすべて返すための真剣な計画の欠如)を批判。 “The larger price will be paid by your children and grandchildren, who will inherit a future-blighting mountain of debt.”(その大きなツケを支払うのは、あなたの子供や孫である。彼らは未来を打ち砕くような借金の山を相続するのだ)と結んでいる。
オバマ氏は、“This(mountain of debt)is something that keeps me awake at night.”(この借金の山を考えると、夜も眠れない)と真情を吐露しているが、政府の借金の山は、日本にとっても、対岸の火事ではないのだ。The Sankei Shimbun (September 7 2009)