2012年6月22日金曜日

locavore 地産地消・・・


Illustrated by Kazuhiro Kawakita


locavoreをカタカナ読みすると「ロカヴォア」。local(地元の)と接尾辞の-voreが合体してできた新語。この-voreは、carnivore(肉食動物)やherbivore(草食動物)の-voreと同じ。語源はラテン語のvorareで、英語ではdevour、つまり「がつがつ食う」という意味。-voreは「がつがつ食う者」だから、locavoreは「地元で取れた食物を食べる者」。つまり、〝地産地消〟主義者である。
2005年にサンフランシスコで開かれたWorld Environment Day(世界環境デー)に、ジェシカ・プレンティスさんらカリフォルニア州北部在住の4人の女性が “Locavores”を名乗って登場したのが始まり。自分が住んでいる半径100マイル(約160㌔)以内で生産された農水産物を食べることで、地元の生産者を助け、しかも食物を長距離輸送するために使われるエネルギー資源を節約することができると提唱。その後、あっという間に全米に賛同の輪が広がり、当初は固有名詞だったlocavoreは、ついに普通名詞になった。
それでは、“How to eat like a locavore”(ロカヴォア式の食べ方)を紹介しよう。彼女ら4人の場合、東海岸に住む希少魚のアンコウなどはやめ、11月から翌年5月にかけて地元沿岸で獲れるDungeness crab(カニの一種)を食べる。また、冬場に南米から輸入されるサクランボには手を出さず、夏場に同州のセントラルバレーに生育するのを待つ。その1人、ディード・サンプソンさんは“I’m naturally not hungry for out-of-season ingredients.”(季節外れの食材を欲しがらない)と話す。つまり、地元で生育する旬の物を食べるのが基本で、“Eat local, eat fresh.”(地元産で新鮮な物を食べよう)というわけ。
locavoreのもう1つの狙いは、food mileの短縮。foodは「食物」で、mileは距離を意味する「マイル」。つまり、「生産地から食卓まで食物が運ばれてくる距離」を指す。グローバル化で世界中から食品が輸入される今日、食品のfood mileはどんどん伸びている。専門家の推定によると、米国での1食品当たりの平均food mileは1100マイル(1770㌔)という。すなわち、それだけの距離を運搬するために、石油資源が消費され、その排気ガスによって環境破壊が進む。1人ひとりが各自のfood mileを短縮するように心掛ければ、少しずつ破壊にブレーキがかかるだろう。
ニューヨーク・タイムズ(2007年4月25日付)の“Preserving Fossil Fuels and Nearby Farmland by Eating Locally”(地元の物を食べて石油資源と地元農家を守る)の記事で、プレンティスさんはこう言う。
“To restrict yourself to eating locally is an interesting exercise. It’s consciousness raising to see what you’d be living on”(地元の物を食べることは興味深い頭の体操。自分が何によって生きているのか、改めて分かる)The Sankei shimbun(November 18 2007) 「グローバル・English」はこちらへ