2011年10月7日金曜日

polarizing figure


Illustrated by Kazuhiro Kawakita

polarizeは、物理学では「極性を与える」という動詞だが、ここでは、転じて“break up into opposing factions or groupings”(2つの対立する派やグループに分裂させる)という意味。figureは「人物」。そこで、polarizing figureは、その人に対する意見や好き嫌いが「2分する人物」をいう。カタカナ読みは「ポゥラライジング・フィギュア」。
この種の人物はどこの世界にもいるが、とくに勝敗を競うスポーツや政治にはつきもの。たとえば、大相撲の元横綱、朝青龍や民主党の前幹事長、小沢一郎氏はpolarizing figureと呼べるだろう。“People really love or hate him. There is no middle ground.”(人々は彼が本当に好きか嫌いかで、中間というものがない)というわけ。
米国政界でpolarizing figureとしてメディアの注目を集めるのが、2008年に共和党の副大統領候補に選ばれたサラ・ペイリン元アラスカ州知事。あの縁なしメガネがトレードマークの“hockey mom”(ホッケー・ママ)である。
カナディアン・プレス(2010年8月12日付)は、“From Failed Candidate To Political Powerhouse, Palin Becomes Permanent Political Celebrity”(落選候補から政治の〝発電所〟へ、ペイリンはセレブ政治家への道を歩む)と報じた。彼女は今や、オバマ政権攻撃の急先鋒であり、保守派の“Tea Party”(「ボストン茶会」にちなんだ増税反対の草の根運動)のスター弁士であり、fundraising machine(政治資金の集金マシン)でもある。
ワシントン・ポスト(9月2日付)は、“Sarah Palin Is Everywhere ― And Going Nowhere”(サラ・ペイリンはどこにでもいて、どこにも行かない)というブログ記事で、世論調査での彼女の人気の推移を紹介。副大統領候補に選ばれた当時は、「好ましい」という評価が「好ましくない」よりも圧倒的に多かったが、選挙直前の2008年10月に評価が逆転。最近は「好ましい」が36・4%に対して「好ましくない」が52・7%で、polarizing figureであることを改めて印象付けている。
政治的に極端な世論が台頭し勢力を得ることをpolarization(分極化)と呼ぶが、ペイリン氏の主張は保守派でも右寄りで、polarizationを扇動する傾向にあるといえる。
さて、政界の関心は11月の中間選挙、次いで2012年の大統領選挙の候補者選びに移る。ペイリン氏が、共和党の候補に名乗りを上げるかどうかが注目されるところである。常識的な考えではpolarizing figure が選ばれる可能性は少ないから、「立候補もないだろう」と見る。だが、彼女は“Going Rogue : An American Life”(群れない:あるアメリカ人の生き方=自叙伝のタイトル)で、何をしでかすかわからないところが魅力。それだけに、「好ましくない」と評価する人々も、彼女がスターであると認めずにはいられない。The Sankei Shimbun (September 27 2010)

Palin's out, but her endorsement still packs a punch
Craig Medred

A day after Sarah Palin decided not to pursue the GOP presidential nomination, commentators began buzzing about whether she will endorse any of the candidates remaining.In the midterm elections nearly two years, Palin's endorsement sometimes packed a wallop, and she was label and king and queen maker.
Who might get it this time? (Palin Watch : Alaska Dispatch Oct 06, 2011)