2011年10月7日金曜日

attack ad


Illustrated by Kazuhiro Kawakita

attackは「攻撃」で、adはadvertisement(広告)の略。attack adは「攻撃広告」だが、何を相手にするのかといえば、政敵である。つまり、選挙で敵対する候補者や政党を攻撃する広告のことで、とくに、相手の政策、人格や行動に関する問題点を非難するnegative campaigning(ネガティブ・キャンペーン=簡単にいえば、悪口のこと)が中心になる。カタカナ読みは「アタック・アド」。
アメリカは2010年11月初めの中間選挙(mid-term elections)を控え、選挙戦もいよいよ大詰めとなり、テレビ・コマーシャルには、アメリカの〝お家芸〟であるアタック・アドが続々登場。英国のBBC(2010年10月6日付)は、この選挙戦をリポートして、“Do Attack Ads Crush the Opposition?”(アタック・アドで相手をやっつけられるか)と報じた。
“Early in the campaign you will see a lot of positive advertising as a candidate introduces himself.”(選挙戦の初めは、候補者が自己紹介するので、肯定的な広告、つまりよい内容のものが多く見られる)とハーバード大学のアンソラビヒア教授は指摘する。だが、“What’s then left is to try and discredit the other guy.”(その後に残っているのは、相手のアラを探して、信用を傷つけることだ)。つまり、相手のdiscreditがattack adの狙い。そこで、“Later in the campaign you see them trying to call attention to the failings.”(選挙戦の終盤には、候補者同士が相手方の欠点について注意を引こうとする)という。 
最近のattack adは30秒程度のテレビ・コマーシャルで、選挙区に集中的に流される。たとえば、上院議員選挙のある地方の広告は、相手候補について、“He covered one lie with another.”(彼は1つのウソを別のウソで隠した)とナレーションが流れる。そして、“What else is he lying about?”(ほかにどんなウソをついているのか)。実際、中傷以外の何ものでもないが、相手も負けていないから、まさに泥仕合(mudslinging)になる。
だが、それだけではない。米公共ラジオNPR(2010年10月2日付)は、“Following The Money Behind Mystery Attack Ads”(謎のアタック・アドの背後にあるカネを追う)とのリポートで、米最高裁判所が今年初め、企業が政治広告へ資金提供することについての制限を緩和する決定を下したため、attack adに広告主や資金提供者を明示しなくてもよくなったと指摘。この決定後、“Concerned Taxpayers for America”(アメリカを心配する納税者)と名乗るグループが、オレゴン州で民主党候補を攻撃するattack adを流したことを報じた。攻撃された候補は広告主を突き止めようとしたが、首都ワシントンのグループの住所地には郵便受けがあり、共和党の関係者が管理しているのが分かっただけで、それ以上は追及しようがないという。
ここまで来ると、アメリカの民主主義はどうなっているのか、と首をかしげたくなる。The Sankei Shimbun (October 25 2010)

Now Romney Accuses Perry Of Lying In Attack Ad

Former Massachusetts Gov. Mitt Romney's campaign attacked Texas Gov. Rick Perry Wednesday for having a "problem with the truth," demonstrated by running an ad that was called "phony" by The Washington Post.
Romney said in last week's GOP debate that he stands by what he wrote in his 2010 book "No Apology" — while criticizing Perry for flip-flopping on his positions in his own book "Fed Up."
Perry has used that clip, and differences between the hardcover and print editions of the Romney book to paint his opponent with the same charge — but so far his attacks don't stand up to scrutiny.

(businessinsider.com/2011-09-28)