2013年5月3日金曜日

anti-bullying いじめっ子はどこにでもいる

Illustrated by Kazuhiro Kawakita



 anti-は「反~」「対~」という接頭辞で、bullyingは「いじめ」。anti-bullyingは「いじめに反対する」「いじめ対策の」という意味。ここで問題になるのはschool bullying(学校でのいじめ)で、今や世界各国で学校教育の重要問題になっており、anti-bullying program(いじめ対策プログラム)や anti-bullying legislation(いじめ対策の法律制定)が進められている。
 米教育省は2012年8月6、7の両日、首都ワシントンでBullying Prevention Summit(いじめ防止サミット)を開催された。今年で3回目。記者発表によると、“The summit will focus on ensuring that anti-bullying efforts are coordinated and based on the best available research.”(サミットの焦点は、いじめ対策への取組みの様々な努力が、最善の研究成果に基づいて一元化して行われているか、を確かめることだ)。とくに、“Panels will highlight the connection between bullying and suicide.”(討論会では、いじめと自殺の関係にとくに留意していく)。
 米国では、1990年代から学校でのいじめによる自殺が問題になり、21世紀に入ってbully(いじめ)とsuicide(自殺)を組み合わせたbullycide(いじめ自殺)という新語が登場。1999年にジョージア州を皮切りに、これまでモンタナ州を除く49州でschool anti-bullying legislation(学校でのいじめ対策法の制定)が行われた。
 米国でのいじめは人種差別や、同性愛などの性的差別によるものが顕著だが、“Bullying is a common occurrence in most schools.”(いじめはほとんどの学校で共通の現象)とされる。
 一方、カナダのCBCニュース(2012年7月14日付)は、“Anti-bullying legislation step in right direction, advocates say”(いじめ対策法の制定は正しい方向、と支持者はいう)と報道。
 カナダでも、小学校4~6年生の10人に1人が他の生徒をいじめているとされる一方、4人に1人がいじめられているとの調査があり、学校と行政当局がいじめ防止法の制定に動き出している。

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