2013年5月3日金曜日

cyberweapon インターネットの戦争

Illustrated by Kazuhiro Kawakita



 cyber-は日本語でも「サイバー」、今では主にインターネットを意味する接頭辞。weaponは「兵器」だから、cyberweaponは「サイバー兵器」。computer virus (コンピューターウイルス)などネットを通じて侵入し被害をもたらすmalware(カタカナ読みで「マルウエア」、malicious softwareの略で、悪意のある不正ソフト)を指す。
 最近、注目を集めているのが、Flame(炎)と呼ばれるcyberweapon。ウォールストリート・ジャーナル(2012年5月29日付)は、“Advanced malware targets Middle East”(進化したマルウエアが中東を標的に)と報じた。この〝兵器〟の正式名称はWorm.Win32.Flame。中東諸国で相次いで発見され、ロシアのインターネット・セキュリティー会社カスペルスキーは、“the most sophisticated cyberweapon yet unleashed”(これまで放たれた最も精巧なサイバー兵器)と評した。
 ニューヨーク・タイムズ(同日付)は、“Iran confirms attack by virus that collects information”(イランが情報収集ウイルスの攻撃を確認)との記事で、Flameはデータを盗み出すspyware(スパイウエア)であると指摘。イランの核開発関連のコンピューターがcyberattack(サイバー攻撃)を受けたという。では、攻撃を仕掛けたのは何者か?
 イスラエルのヤアロン副首相はその後、軍のラジオ放送のインタビューで、“Anyone who sees the Iranian threat as a significant threat—it's reasonable that he will take various steps, including these, to harm it.”(イランの脅威を顕著な脅威とみなす者にとって、相手を攻撃するために、これら=ウイルスを含む様々な手段を講じるのは当然だ)と、関与をほのめかす発言をした。
 サイバー攻撃は、これまでハッカーによる個人の犯罪として問題視されてきたが、今や国家間や国家とテロ組織等とのcyberwarfare(サイバー戦争)にまで拡大しつつある。ネットの世界はますます危険な〝無法地帯〟となり、われわれもcyberweaponの流れ弾を食らいかねない。