2011年12月23日金曜日

go green


Illustrated by Kazuhiro Kawakita


 goは一般的には「行く」だが、ここではcome to be in a certain condition(ある状態になる)という意味。たとえば、go mad(激怒する)といった使い方をする。greenは「緑の」という形容詞だが、ここでは「自然環境」としての緑色を指し、「環境保護の」「自然回帰の」という意味。go greenは「自然環境を守る」「環境にやさしくする」。カタカナ読みは「ゴゥ・グリーン」。
 米国の環境保護庁(EPA)は、“America is shifting to a ‘green culture’  where all 300 million citizens are embracing the fact that environmental responsibility is everyone’s responsibility.”(アメリカは〝緑の文化〟にシフトしつつある。そこでは3億人の市民が環境への責任は個々の責任であることを認める)と述べて、“Go green!”を提唱している。
 ビジネス重視で、地球温暖化を防ごうというKyoto Protocol(京都議定書)からも離脱したブッシュ政権から、環境保護を重視するオバマ政権へ交代。EPAの“Go green!”のキャッチフレーズが、実質をともなうことが期待された。(注:だが、オバマ政権もブッシュ政権と結局同じだった。2011年12月に南アフリカ・ダーバンで行われた国連気候変動枠組み条約第17回締約国会議(COP17)でも、米国は京都議定書から離脱したままで、何一つ積極的な動きは示さなかった)
 オバマ大統領は、今後2年間の経済刺激策として、“building wind farms and solar panels; fuel-efficient cars and the alternative energy technologies that can free us from our dependence on foreign oil.”(風力発電基地や太陽光パネル発電、燃費効率のよい車、代替エネルギー技術の開発を進め、海外への石油依存から自立できるようにする)と述べた。(注:これも巨額の財政赤字のために頓挫する危険がある)
 これに対して、ウォールストリート・ジャーナル(2008年11月22日付)は、“Trying to Go Green as Gas Prices Fall”(石油価格下落でも、あえてゴー・グリーン)で、原油価格が1バレル50㌦を切った今、“Is the momentum lost for solving the nation’s energy problem?”(国家的なエネルギー問題解決の弾みは失われたのでは)と書いた。つまり、ここでのgo greenは、エネルギー対策の意味である。
 ところで、greenの語源は、成長を意味するgrow。つまり、“Green is life.”(緑は生命)で、春の芽生えといった良い意味で使うことが多い。だが、日本語の「青い」と同じで、 immature(未熟の)とかinexperienced(経験不足の)など悪い意味にも使う。さらに、green-eyed(緑色の目をした)となるとjealous(嫉妬深い)という意味になる。シェークスピアの造語と言われ、『オセロ』には、“O, beware, my lord, of jealousy; It is the green-eyed monster which doth mock the meat it feeds on.”(お気を付けなさいませ。ご主人様、嫉妬こそ〝緑色の目をした怪物〟。その身を餌食にしてもてあそびます)とあって、今でもよく使われる表現。実は、この怪物は獲物をおもちゃにするネコを指しているという。なるほど、自然や生命は時として残酷である。The Sankei Shimbun (January 11 2009)「グローバル・English」はこちらへ