2013年2月4日月曜日

revolution We ca change the world?

Illustrated by Kazuhiro Kawakita


 revolutionは、一般的に「革命」と訳され、まず政治的革命を連想する。だが、オックスフォード英語大辞典(OED)によると、revolutionの語源は元の動詞がrevolve(回転する)で、“the action or fact, on the part of celestial bodies, of moving around in an orbit or circular course” (天体に関して軌道や円周上を運行する動きやその事実)など物理的な回転(rotation)を指した。政府の転覆を意味するのは1600年代から。さらに“change a thing completely or fundamentally” (完全に、または根本的に物事を変える)という意味でrevolutionizeが登場するのは、18世紀末である。
 タイム誌(2011年2月14日)は、エジプトのムバラク政権崩壊の特集記事を掲載した中で、独裁体制に対する反政府運動をrevolutionと呼び、その本質をdemocracy(民主主義)であると強調した。そして、“Even with counterrevolutionary forces challenging change in Egypt, democracy can still work.”(反革命勢力がエジプトの変革に挑戦したとしても、民主主義はなお機能し得る)と述べた。ここでcounterrevolutionaryは、revolutionary(革命的な)にcounter-(対立する)という接頭辞を付けたもので、democracyを抑圧する立場。民主化運動はアラブ世界全体に拡大し、Arab revolutionと呼ばれるようになった。
 ところで、メディアの世界を席巻するのが、digital revolution(デジタル革命)。これは、internet revolutionでもある。豪シドニー・モーニング・ヘラルド(2011年3月29日付)は、“Fashion embracing, not combating, the digital revolution”(ファッション業界は、デジタル革命と争わず、喜んで受け入れ)と報じた。その内容は容易に想像がつくが、店頭からネットを通じたファッションショウやオンライン・ショッピングへのシフトで、販路を拡大しようということ。
 一方、インドネシアのジャカルタ・ポスト(2011年4月4日付)は、“Energy revolution can power Indonesia if policy barrier lifted”(政策の障害がなくなれば、エネルギー革命がインドネシアに電力を供給できる)という環境派の論評を掲載した。energy revolutionとは、石油などの化石燃料から太陽、風、波などのrenewables(複数形に注意、再生可能エネルギー源)への転換を指す。インドネシアの電力の供給は国民の65%に留まっているが、そのエネルギー革命によって電力不足を補うことができるというわけだ。
 さて、いずれの場合も革命は大きな変化をともなうが、米哲学者のエリック・ホファー(1902-83)は、こう指摘する。“We used to think that revolutions are the cause of change. Actually it is the other way around: change prepares the ground for revolution.”(われわれは、革命が変化の原因であると考えがちだが、実際には逆である。変化が革命の土壌を準備するのである)
The Sankei Shumbun (May 16, 2011)