Provigilはnarcolepsy(居眠り病)、 sleep apnea(睡眠時無呼吸症)の治療薬の商標名で、成分は1970年にフランスで開発されたModafinilという中枢神経を刺激するanaleptic drug。処方薬である。
ところが、商標名のpro-(有利な)+vigil(寝ずの番)から想像が付くように、米国では眠気を吹っ飛ばして、集中力を高めるクスリとして人気を集め、学生やビジネスマンの需要が拡大しているという。
ABCニュース(7月17日付)は、“Provigil: The Secret to Success?”(プロビジル:成功の秘密か)と報じた。その中で、あるコンピューター・プログラマーは、“It helps you focus up for exceptionally long periods of time,"(ものすごく長い間集中できる)とか、あるリサーチャーは、“It's just a clear day. The fog isn't there.”(それはまさに晴れの日。霧一つかかっていない)と服用した感覚について語る。仕事も勉強も大いにはかどるというわけ。それだけにViagra for the brain(頭脳のバイアグラ)と、呼ばれる。
Prescription sales for this class of drugs has increased by 73 percent in four years, from $832,687,000 in 2007 to $1,440,160,000 in 2011, according to IMS Health.(IMS Healthによると、このクラスのクスリの処方箋ベースの売上高は、2007年の8億3268万7000㌦から、2011年の14億4016万㌦まで、過去4年間で73%を増加したという)。
さらに、各国の軍隊では、眠ることができない戦闘現場でamphetamines(覚醒剤)の代用品として使えるか研究が続けられている。
だが、様々な研究にもかかわらず、成分modafinilの働きは分かっていない。
Drexel大学医学部のDr. Joanne Getsyは、“Provigil is not a substitute for sleep. Sleep deprivation can cause and worsen heart disease, diabetes and high blood pressure”(プロビジルは睡眠の代わりにはならない。睡眠を奪うことは、心臓病や糖尿病、高血圧症の原因ともなり、それらの症状を悪化させる)という。さらに、長期間にわたる副作用も分かっていない。
日本では、2006年9月に第1種向精神薬に指定されている。
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