2015年8月19日水曜日

「浮気の代償」をどう英訳する?


「浮気」は、和英辞書では「不貞」と解して unfaithfulness、また「不倫」として adultery である。そして、「代償」は compensation。「浮気の代償」を the compensation of unfaithfulness or adultery とすれば、その代償は、浮気相手あるいは配偶者への慰謝料を意味してしまう。これでは、「浮気の代償」から外れてしまう。

unfaithful であるというのは「浮気」の属性の一つに過ぎない。adultery(姦通)はいかにも古臭い言い方。浮気や不倫の具体的な事実は、an affair(「情事」と和訳される)、あるいは an extramarital affair(婚外交渉)。「浮気をする」は having an affair、またズバリ loving。

ところで、一般的に「浮気の代償は大きい」などという場合には、「浮気をした結果、支払わねばならなかったすべての費用」という意味になるから、この場合の「代償」は cost または price。

そこで「浮気の代償」は、正式な表現では the price of an extramarital affair で、ざっくりと「浮気の大きな代償」という場合には、the high cost of having an affair であろう。

さて、“Life is short. Have an affair”(「人生は一度。不倫をしよう」=日本語版)の標語で一躍有名になった不倫サイト、Ashley Madison のサイトがハッカーに攻撃され、個人情報が盗まれた。

その事件について、HUFFPOSTは8月19日、“EXPERTS: Ashley Madison Hack Data Is Real”(Ashley Madison のハッキングされたデータは本物:専門家)と報じた。

The website reportedly has as many as 37 million users, and gigabytes of names, addresses, credit card numbers and emails allegedly tied to the site were leaked onto the so-called "dark web" late Tuesday night.(このサイトは三千七百万人のユーザーがあり、それに関連する氏名、住所、クレジットカード番号、メールなど何ギガものデータが、いわゆる「ダーク・ウエブ」に漏洩された)
Ashley Madison's records could damage the reputations of politicians and public figures, not to mention ordinary people. (Ashley Madisonの記録は、一般人は言うに及ばず政治家や著名人の評判に打撃を与えるだろう)

"There could be genuine casualties as a result" of the leak, Graham Cluley, an independent security analyst, wrote in a blog post on Tuesday. "I mean suicide.”(この漏洩の結果、本当の被害が出るだろうと、セキュリティー・アナリストの Graham Cluley は火曜日のブログで書いた。「つまり、自殺だ」)


日本でも多数の利用者がいるそうで、これから「浮気の代償」が支払われることになりそうだ。

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