2012年7月7日土曜日

gut feeling 何を信じるべきか?



 gutは「はらわた」だから、gut feelingは「はらわたの感じ」。gut reactionともいう。日本語でいう「ぴんと来る」。学問的にいうとinstinct(本能)intuition(直観)。an immediate or basic feeling or reaction without a logical rationale(論理的な合理性なしに、即座の直感あるいは反応)。
 たとえば、私はいつも自分の直感を信じる、というのはI always trust my gut feeling.また、直感に従う、というのはfollow one’s gut feeling、また、単にgutでよい。
 Appleの創業者であったSteve Jobsはこう言っている。
 Again, you can't connect the dots looking forward; you can only connect them looking backwards. So you have to trust that the dots will somehow connect in your future. You have to trust in something - your gut, destiny, life, karma, whatever. This approach has never let me down, and it has made all the difference in my life.(もう一度言う。あなたは未来を見るのに点を結びつけて考えることはできない。過去を振り返る場合にだけ、点を結びつけて納得することができる。そこで、あなたは自身の将来において点が結びついていると、ただ信じなければならないのだ。つまり、あなたは何かを信じなければならない-あなたの直感、運命、人生、カルマ=業、などなど。こう考えることは、私を意気消沈させなかった。むしろ、私の人生を全く違ったものにしたのだ)
  逆境から立ち上がり、米国のテレビのトップのトークショウのホストとなったOprah Winfreyはいう。
 "Follow your instincts. That's where true wisdom manifests itself."(本能に従うこと。そこには、本当の智慧が顕在化する)。
 Albert Einsteinはこういう。 “The only real valuable thing is intuition.”(本当に値打ちのあるのは、直感だけだ)
 最後に松下幸之助の言葉。
 “No matter how deep a study you make. What you really have to rely on is your own intuition and when it comes down to it, you really don't know what's going to happen until you do it.”(あなたがどれほど深く勉強したとしても、本当に信頼しなければならないのは自分自身の直感である。そして、直感ということになると、あなたはそれを実行するまで、何が起こるか知ることはできない)
 

body odor


Illustrated by Kazuhiro Kawakita


 bodyは「身体」で、odorは「臭気」だから、body odorは「体臭」。カタカナ読みは「ボディ・オウダー」。「体臭」という日本語のニュアンスと同じで、unpleasant odor(不快な臭気)を指すことが多い。その辺を強調する米俗語が、body odorの頭文字を取ったBO(発音はビー・オウ)。問題になるのは、bad breath(口臭)、underarm odor(わきが)、foot odor (足の臭い)だ。
 “Odor-Eaters”(オドイーター)ブランドの米消臭剤メーカー、コーム社の最近の調査によると、他人の体臭が気になっても、半数以上(59%)の人は言い出せないという。職場の同僚の口臭を注意すると回答したのは20%、わきがについては12%、足の臭いは9%と激減する。“Don’t exhale. Think you have bad breath?”(息を吐くな。口がクサいじゃないか)などと言える人は、よほどの心臓。単刀直入のアメリカ人でも、body odorについての会話は〝タブー〟というわけ。
 だが、内心はどう思っているのか?ある化粧品メーカーの調査によると、6割以上の男女が「相手に興ざめする一番の要因は体臭」と答えている。さらに、男性の47%、女性の41%が、「口のクサい相手とは2度とデートはしない」と回答。とくに、男性の42%は、「相手の女性がタバコを吸うと分かれば、デートは断る」という。デートの相手は、“So clean, so cute.”(清潔なほどかわいい)。
 body odorは、汗とともに皮膚から分泌される脂質が酸化し、雑菌が繁殖するのが主な原因だが、人により個人差が大きい。そこでdeodorant(防臭剤・消臭剤)となるが、de-(取り除く)odor(臭気)-ant(~するもの)で、実際は香水がほとんど。体臭を根本的に改善するには、lifestyle(生活様式)を変える以外にない。健康アドバイザーが薦めるのは、まず第1にbathing(入浴)。毎日入浴して肌を清潔に保つ。第2にclothing(服装)。とくに汗かきの人は通気性のよい服を着て、まめに洗濯する。ここまでは当たり前のことだ。
 実は、体臭に最も影響を与えるのはdietary(食事)。“What comes out of your body reflects what you put in.”(身体から出るものは、摂り入れたものを反映する)ということから、肉食は体臭の第1の原因。ABCニュース(2007年8月2日付)の“Study Says Vegans Find Meats Eaters Sexually Repulsive”(研究によると菜食主義者にとって肉食者は性的嫌悪の的)という記事では、vegans(厳格なベジタリアン)の多くがmeat eaters(肉食者)に対して、“Their body odor is pungent. Their sweat is extremely smelly. Vegetarian people are not so smelly.”(かれらの体臭は強烈で、汗はとてもクサい。菜食の人はそれほど臭いがしない)と感じているそうだ。クサいのは真っ平ごめんで、“Vegansexuals do it with each other.”(〝菜食主義性愛者〟は似たもの同士がベッドを共にする)という。The Sankei Shimbun(September 2 2007)「グローバル・English」はこちらへ

2012年7月6日金曜日

cash incentives


Illustrated by Kazuhiro Kawakita


 cashは「現金」、incentiveは名詞で「励み」とか「報奨金(物)」。cash incentives(複数形に注意)は「現金報奨」といったところ。つまり、「カネをやるからガンバレ」という意味。カタカナ読みは「キャッシュ・インセンティヴズ」。
 incentiveの語源は、ラテン語のincentivus。元の動詞はincinereで「駆り立てる」という意味。経済学の用語として、日本でも「動機付け」とか、「インセンティブ」とそのままで使う。cash incentives自体はどこにでもあり、珍しくない。だが「子供が学校に来て勉強したら現金をやる」というのは、米国独自の発想ではないかと思う。
 ニューヨークのブルームバーグ市長は2007年6月、anti-poverty program(貧困対策プログラム)の一環として、学校への出席率が低くドロップアウトも多い市内の貧困層に対し、小学生から高校生を持つ家庭に、子供の出席率が95%になれば1カ月最大50㌦の報奨金を出す方針を打ち出した。さらに高校では、州の統一試験に合格し進級すれば最高600㌦、卒業すれば400㌦のボーナスがもらえるという。新学年度の同年9月から市内70校で実施し始めた。このプログラム全体は“Opportunity NYC”(ニューヨーク市のチャンス)と呼ばれ、大富豪の市長自ら私財を投じたほか、ロックフェラー財団などが資金を提供している。
 その後、このプログラムは“‘Learn & Earn’ payment program”(〝学んで稼ぐ〟支払いプログラム)と称され、他州にも急拡大している。
 だが、教育上の賛否は大きく分かれる。USA TODAY(2007年8月17日付)は社説で、報奨金の提供方法を慎重に、という条件付きで賛成。理由は、富裕な家庭の子供たちは、よい成績を取ればご褒美に小遣いをもらったりするので、cash incentivesは、すでにまかり通っているというわけだ。一方、心理学者のバリー・シュワルツ・スワースモア大学教授は、“The assumption that adding incentives always helps is false.”(動機付けを加えることがいつも有効である、と考えるのは誤りだ)と疑問視する。学ぶことにはそれ自体喜びがあるはずだが、カネを与えるようになれば金儲けが目的になる。一時的には出席率もテストの成績もよくなるかもしれない。だが、報奨制度がなくなれば、学習意欲はなくなるだろう…。
 ここで思い出すのは、米国の行動心理学の草分けであるB.F.スキナー(1904~90)が行なった「スキナー箱」の実験だ。内部のレバーを押すと自動的に餌が出る仕組みになった箱に、ネズミを入れる。ネズミはレバーに飛びつくと餌が得られることを知り、その行為を繰り返すようになる。だが、餌が出ないようにすると、ネズミはレバーに飛びつくのを止めてしまう…。
“Yes, it’s very sad that education has come to this. ”(そう、教育がこんなことになってしまったのはとても悲しいことだ)The Sankei Shimbun(September 9 2007)「グローバル・English」はこちらへ

2012年7月5日木曜日

cougar 学校に潜む邪悪な生き物・・・



 cougarは、ネコ科の動物、ピューマ。アメリカでは、クーガー、あるいはAmerican lionと呼ぶ。単独で生活し、シカや小動物を捕食する。そこから、若い男とのセックスを求める中年女性を暗示的に指す。
 cougarとは、どんな女性か手っ取り早く調べるには、googleのサーチで“sex with student”と打ち込めば、ニュース欄にはずらりと事件が並び、イメージ欄には、その顔写真が登場する。
 米国では、生徒を狙ってセックスをする女性教師の事件は枚挙にいとまがない。
 英国のゴシップ紙、デイリーメール(7月5日付)は、“School teacher, 40, who made sex tape with daughter's 16-year-old boyfriend and 'raped' another teen, 16”(学校教師、40歳、娘の友達の16歳の少年とのセックスをビデオに撮ったほか、もう1人の16歳の男子を〝強姦〟した)と報じた。オクラホマ州の小学校教師だ。
 同紙(7月2日付)は,“Tacoma middle school teacher accused of having sex with student”(ワシントン州のタコマ中学校の女教師が生徒とセックスをした容疑がかけられている)と報じた。すでに5年前の事件が今問題になっている。
 また、“Teacher and mother-of-three, 36, who had sex with student, 13, escapes jail”(教師で3児の母で36歳の女性が13歳の生徒とセックスをしたが、収監を免れる)という。
 それぞれのニュースの詳細は、ここでは割愛するが、教師という立場を利用して男子生徒を持て遊びアドベンチャーを楽しんだようだが、子供の心には深い傷を残すことになり、非常に悪質な犯罪と言わねばならない。
 さて、cougarの特徴として、First, you'll notice that make-up has been liberally applied to the mouth and eye area. (第1に、口元、目元の化粧が濃い)
 Second, her clothes will be cloaked in a heavy veil of overly floral perfume (第2に、フローラル系の香水のどぎつい匂いに包まれている)
 and, third, quite unlike the younger members of the female species, she'll have no qualms about getting raging drunk.(そして、第3により若い女性と違って、べろべろに酔っ払っても何の良心の呵責も感じない)という。
 これは、南アのサンデー・タイムズ(2010年10月17日付)からの引用である。どこでも、cougarはいるのだ。
 Protect your boys from cougars !

sexually active Have a nice sex!


Illustrated by Kazuhiro Kawakita


sexuallyは「性的に」という副詞。activeは「活動的な」「活発な」という形容詞で、軍事用語としては「現役兵の」という意味もある。sexually activeは「性的に活動的」で、カタカナ読みは「セクシュアリー・アクティブ」。よくセックスをするということだが、ハッキリそういうのが憚られる場合にこういう遠回しな言い方をする。weasel word(イタチ言葉、  ㌻)の1つと言える。
米国で大きな社会問題になっているのが、“sexually active teens”(性的に活発な10代)。その結果として、意図せず妊娠したり、性感染症(STD)にかかる子供たちが多いからだ。米疾病対策センター(CDC)は定期的に「10代の性」を調査しているが、そこではsexually activeを「過去3カ月以内にsexual intercourse(性交)をした」と定義している。2005年の高校生を対象とした調査では、9年生(日本の中学3年生に相当)の21.9%、10年生(同高校1年生)の29.2%、11年生(同2年生)の39.4%、12年生(同3年生)の49.4%-全体では33.9%、つまり、3人に1人がsexually activeだった。調査には「3カ月以前の性行為」は含まれていないから、〝経験者〟を加えるとさらに数は増えるという。
一方、シカゴ大学は、57歳から85歳の男女3005人にヒアリングした「中高年の性の実態調査」の結果を、医学誌ニューイングランド・ジャーナル・オブ・メディシン(2007年8月23日付)に発表した。この世代に対する調査は〝羞恥心の壁〟が厚く、これまで難しかっただけに、今後高齢社会の性問題を考えるうえで貴重なデータであるという。ワシントン・ポスト(同日付)は“Elderly Staying Sexually Active”(年を取ってもまだまだ〝現役〟)、ニューヨーク・タイムズ(同)は“Many Found Sexually Active Into the 70s”(70代でも多くは〝お盛ん〟)と報じた。
この調査では、sexually activeを「過去12カ月以内に自主的にsexual contact(性交渉)を持った」と定義。調査結果では、57歳から64歳の73%、65歳から74歳の53%、75歳から85歳の26%がイエスと回答しており、その大半が「月に2、3回かそれ以上、性交渉がある」と述べている。
「高齢者の性」の障害になるのは、男性の場合erectile difficulties(勃起困難)が37%、女性の場合はlow desire(欲求低下)が43%などで、多くの高齢者が障害を乗り越えようと懸命の努力をしているという。“Sex is an important indicator of health.”(セックスは健康の重要なバロメーター)と言い、セックスの障害は往々にして糖尿病や感染症、がん、その他の健康状態悪化の〝徴候〟でもある、と研究者は指摘する。
“Life without sex might be safer, but it would be unbearably dull.”(セックスの無い人生はより安全かもしれないが、耐え難いくらい退屈だろう=H.L.メンケン)TheSankei Shimbun(September 16 2007)「グローバル・English」はこちらへ

2012年7月4日水曜日

five o’clock shadow or designer stubble?



 five o’clock shadowは、読んで字のごとく「5時の陰り」。Beard regrowth that darkens a man's features late in the day, following a morning shave.(朝剃った男のあごひげが再び濃くなり夕方には顔が黒く見えることをいう)。
 だが、なぜ午後5時なのか?19世紀の英国の上流階級の風習では午後5時にお茶を召し上がったことに由来するとの説があるが、一般的に午後5時になると日が陰るので、夕方らしい陰りと捉える方が素直であろう。
 アメリカで生まれた表現で、1930年代にはGem Safety Razor Companyがマーケティングに使った。
 ところで、よく似たあごのひげが、designer stubble。こちらは、A short growth of beard, aimed to affect a rugged masculine or deliberately unkempt appearance.(短く生やしたあごひげで、無骨な男らしさやわざと無造作な外見を気取ったもの)。20世紀になって、clean-shaven appearance(きれいにヒゲを剃った外見)が好ましいと考えられるようになったが、1980年代になると、男のファッションとしてfive o’clock shadowが人気を呼ぶようになり、わざとする者も出てきた。とくに、Clint Eastwoodなど映画俳優がspaghetti western(日本ではマカロニ・ウエスタン)で繰り広げたカウボーイのひげ面の影響が大きかった。
 さて、今の若い女性は、男のひげ面をどうおもっているのか?
 Do You Find Five O’Clock Shadow Sexy or Scruffy?(セクシーか、それともだらしないか)との質問がネットにあった。
 たとえば、カナダの俳優Ryan Renolds=P=のような男だったらI think the scruff looks good on him, not so much the others. However, the clean shaven thing works better 90% of the time with boyfriends.(だらしない格好もよいと思うけど、ほかの男はダメ。ボーイフレンドは、ほとんど9割の時間はきれいにヒゲをそってほしい)というのが、大方の若い女性の感想のようだ。

sagging pants 腰パン 今は減ったなあ・・・


Illustrated by Kazuhiro Kawakita


saggingはsagという動詞で、「下がる」「垂れる」の意味。pantsは下着のパンツではなく、「ズボン」のこと。sagging pantsは「垂れ下がったズボン」。カタカナ読みは「サギング・パンツ」。saggy pantsともいう。スラックスやジーンズを腰骨よりも下にずらし、尻のところにぶら下げるようにしてはくこと。その結果、下着が露出する。日本では「腰パン」「尻パン」と呼ばれるスタイル。
sagging pantsは、ヒップホップ系文化の流行とともに若者の間に広まった。日本にも1990年代に輸入されて流行。「だらしない格好」と批判され、校則違反の服装の1つとなった。米国の学校でも、ピアスやミニスカートとともにdress code(服装規定)で禁止。保守派はそのスタイルに〝当局の権威〟に対する反抗的なムードを見て取り、“prison mentality”(囚人根性)と嫌悪する。その由来に関しても、刑務所の受刑者がダブダブの囚人服を着せられ、自殺防止のためにベルトを取り上げられるのでズボンが下がる、との説がある。
さて、ルイジアナ州南部にあるデルカンバーの町では、2007年6月から公けの場所で下着が見えるsagging pantsは〝わいせつ〟だとして、条例で禁止。違反者は500㌦の罰金、または6カ月以下の禁固刑が課せられる。また、同州北部の町マンスフィールドでも同年9月15日から禁止。違反者は150㌦に裁判費用を加算した罰金か、15日以下の禁固刑となる。〝腰パン禁止条例〟制定の動きはその後、ジョージア、ニュージャージー、フロリダ州などに拡大している。
   ニューヨーク・タイムズ(2007年8月30日付)の“Are Your Jeans Sagging? Go Directly to Jail.”(お前のジーンズは垂れ下がっているか?それなら監獄に行け)という記事によると、sagging pantsは黒人の若者の間に根強く広がる一方、禁止条例は保守派の黒人層の幅広い支持を得ているという。黒人層でも今や世代ギャップが顕著で、旧世代はヒップホップ文化に反感を持つ人が多い。「ズボンを下げて歩くようなヤツは、ロクな人間にならない」という〝親の世代〟が、条例を後押ししているという。
一方、若い世代はsagging pantsをファッションととらえている。ファッションである以上、憲法によってfreedom of expression(表現の自由)が保障されている。フロリダ州リビエラ・ビーチで腰パン禁止条例に違反した少年が逮捕されたが、パーム・ビーチの巡回裁判所は2008年9月、憲法違反であるとの判断を示した。
だが、対立は収まらない。ダラス・モーニング・ニュース(2008年9月23日付)によると、テキサス州フォートワースでは、モンクリーフ市長がanti-sagging pants campaign(腰パン反対運動)を展開する意向を表明、“Pull ‘Em Up”(そいつを上げろ)と書いたステッカーをパトカーや公共施設の壁に貼るという…。The Sankei Shimbun(September 23 2007)「グローバル・English」はこちらへ