「キレる」は怒りの感情が、我慢の限界を超えて一気に爆発する状況を示す言葉で、angry(怒っている)という形容詞を使って、get angry at ~, with ~, または for ~(~に、~のためにキレる)でよい。angry の代わりに mad(狂った)を使えば、get mad at ~で「非常に怒っている」感じが出るでしょう。
「まじギレ」は、まじで(本当に)キレる(怒る)だから、She was really angry.(彼女はまじギレした)
英語的に最もニュアンスが近いのが、これ。怒りの爆発に重点を置いて、blow one’s top(蒸気が鍋のフタを飛ばす感じ)、さらにgo nuts(ぶちキレる感じ)。
「キレる」は俗に「プッツンする」などというので、この「キレる」瞬間のニュアンスを強調したい場合は、動詞の snap(パチッとかポキッと音を表す語)を使う。本来はsnap a stick(棒をポキッと折る)か、snap at the offer(申し出にパッと飛びつく)のように使うが、たとえば「堪忍袋の尾が切れた」は、My patient finally snapped. と訳せる。また、She snapped back angrily at him.(彼女はプッツンして彼に言い返した)となる。
「キレやすい」は get angry easily である。これが、get angry occasionally(頻繁にキレる)となると、これは精神的な病気とみなされる。
難問は「逆ギレ」。これはダウンタウンの松本人志の造語だが、彼の主張は「最近特に耳にする、よくみんな使っている逆ギレ。本来なら怒られ(キレられ)なあかんのに、逆にそれを防ぐがために、逆にこっちから怒るのが逆ギレや」(日経より)。これは「逆恨み」(unjust resentment)と同じニュアンスの言葉で、unjust anger(筋違いの怒り)。「本来なら怒られなあかん人が、逆に怒る」と考えると、He gets angry unjustly at someone who should be angry at him. となろうか。そこで、snapを使ってみると、He snaps back angrily at someone who should be angry at him. というのは、どうでしょうか?