2015年9月7日月曜日

「ドン引き」ー日本語と英語の発想の違い?


「ドン引き」は、放送業界の用語でカメラをズームアウトすることを指した。そこから、ネタがウケずに観客が引いた状態を示すようになる。つまり、しらけること。ドンを省略して「引くよねえ」(しらけるよねえ)などと言う。
では、ドン引きの英訳は zoom out でよいか、となると、これは文字通り画像を縮小する意味。

ドン引きを「しらける」とすると、どんな表現があるか?ここで注意しなければならないのは、日本語の「ドン引きする」、あるいは「しらける」は自動詞だが、英語の場合は他動詞となり、「ドン引きさせる」「しらけさせる」と考える。

ドンピシャが俗語表現の turn off。本来は電気などを消すことから転じて、しらけさせる、うんざりさせる、となる。“Her attitude turned me off.”(彼女の態度にドン引きしちゃった)ただし、この表現は、セックスのことを言う場合が多く、「彼女の態度で萎えた」という意味になるので要注意。

その逆はもちろんturn on で、“He turns me on.”(彼ってメッチャいけてる)

一般的に「しらけさせる」とする場合、turn の代わりに put を使って、“Her actions put us off.”(彼女の行動に私たちはドン引きした)などとできる。


ところで、「彼女はドン引き」と名詞形では、“She is a turn-off.” もう少し凝った言い方では、“She is a wet blanket.”(濡れた毛布)もある。彼女に濡れた毛布を被せられることを想像して…。

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