目下、世界の関心事は、the swine flue in Mexico(メキシコの豚インフルエンザ)。The WHO on Monday raised the pandemic swine flue alert level from phase 3 to 4.(世界保健機関は4月27日に警戒レベルを3から4に引き上げた)。つまり、人から人への感染が起こるfull pandemicの状態をいう。Pandemicは「大流行の」(形容詞)「大流行病」(名詞)と訳されるが、語源を調べるとpan-はallで、demicはdemos つまりpeopleで、直訳すれば、「すべての人に」という意味。類語にepidemic(流行病、伝染病)がある。こちらは、epi-がamongまたはuponで、demicは同じだから、「人の間に」流行るというわけ。両者の違いは、流行の規模による。pandemicはwidespread epidemicといえる。
PS:筆者も先々週から体調を崩して、blogを休みましたが、豚インフルではありません。
アメリカの英語がわかる、ニュースがわかる。政治、経済、社会、文化まで最新の流行語や辞書には載らない英語の使い方を楽しいイラストや写真とともに解説。 This blog is for those who study English through American newspapers or news programs on the Internet. The author tries to explain about new words and buzzwords which you cannot find in the usual Dictionary.Enjoy reading today's news of politics, economy, social affairs and entertainment in America!
2009年4月29日水曜日
2009年4月16日木曜日
Acute
acuteは英和辞書では「急性」とか「緊急」との訳が付けられている。acute pain(急性の痛み)、acute heart failure(急性心不全)、という一方で、acute care(緊急介護)などと使う。
オックスフォード英語辞書(OED)によると、語源はラテン語のacutus。元は針を意味し、そこからsharp(鋭い)ことをいう。17世紀には、医学関係でfever(発熱)やdisease(疾病)が急性の場合の形容に使われるようになり、今でもその慣習が生きている。その後、他の分野でも使われるようになった。例えばこれから夏場にかけて、acute water shortage(緊急の水不足)やacute power crisis(緊急の電力危機)が心配されるなど環境問題の深刻さを表す場合にもよく出てくる。
面白いのは、cute(可愛い)という形容詞はacuteのaが脱落したもので、19世紀になって米国の学生の俗語として使われるようになった。“Acting dumb is not cute.”(おバカは可愛くない)などと使う。が、元の語にある「鋭い」とか、転じてshrewd(狡猾な)という意味がなくなったわけではなく、mob(やくざ)が警察に逮捕された場合、“I want some cute lawyer.”(腕利きの弁護士を呼べ)などと使う。
オックスフォード英語辞書(OED)によると、語源はラテン語のacutus。元は針を意味し、そこからsharp(鋭い)ことをいう。17世紀には、医学関係でfever(発熱)やdisease(疾病)が急性の場合の形容に使われるようになり、今でもその慣習が生きている。その後、他の分野でも使われるようになった。例えばこれから夏場にかけて、acute water shortage(緊急の水不足)やacute power crisis(緊急の電力危機)が心配されるなど環境問題の深刻さを表す場合にもよく出てくる。
面白いのは、cute(可愛い)という形容詞はacuteのaが脱落したもので、19世紀になって米国の学生の俗語として使われるようになった。“Acting dumb is not cute.”(おバカは可愛くない)などと使う。が、元の語にある「鋭い」とか、転じてshrewd(狡猾な)という意味がなくなったわけではなく、mob(やくざ)が警察に逮捕された場合、“I want some cute lawyer.”(腕利きの弁護士を呼べ)などと使う。
2009年4月10日金曜日
Hang in there
Reassuranceは「大丈夫だという保証」そして「安心」(4月6日付け産経新聞朝刊文化面に掲載)。その最後に、“Things look really bad, but hang in there! Everything is going to be OK.”(ものごとは本当に悪く見えるが、しかし、がんばれ!すべてうまくいくさ)と書いた。ここで、言いたいのはhang in there。カタカナ読みは、「ハンギンゼア」。
hangは「掛かる」「ぶら下がる」という動詞だが、onの前置詞が付いてhung onになると、「しがみつく」とか「辛抱してやりぬく」。hang in thereは、口語表現で、「困難に負けず、やりぬく」という意味になる。
昨秋以降、世界は経済危機に突入した。ある実業家は“We started with the nuclear holocaust, now we’re going through the nuclear winter.”(核爆発が起こり、今やわれわれは核の冬に遭遇している)と語った。だが、切り抜ける手段はたった一つしかない。ウィンストン・チャーチルの言葉。“If you’re going through hell, keep going.”(地獄を通っているとしたら、歩み続けよう)。このスピリットがhang in thereである。
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